雑誌付録のトートバッグ研究
SPRING付録の「miffyランチトート&保冷保温ポーチ」を詳細レポート
今回「miffyランチトート&保冷保温ポーチ」のトートバッグを付録としていますのは、▶宝島社の20歳全般の女性向け「▶SPRiNG 2022年5月号(表紙:本田 翼)」
ナチュラル&カジュアル系雑誌でナチュかわ好きな20歳代女性をターゲットにしたファッション+ビューティー+ライフスタイル情報誌です。
発行部数は75,595部/※最新ABC公査部数<2020年1~6月>とそれほど大人気ではありません。
表二4色見開きの広告掲載費は¥3,200,000と発行部数に対して少し強気な気がします。
雑誌コピーには「なりたいのは、ハンサムな女の子。」「ハンサム女子」とありますが、今回付録のトートバッグはミッフィーのキャラクターがプリントされたエコバッグで、これはハンサムなのだろうか?と思ってしまいましたが、ファッションスタイルは「ベーシックスタイルの中に少し少女っぽさを加える」とあるので、シックな黒色トートバッグにミッフィーの可愛らしさが適合していると思われます。
お値段は税込1090円と同じ宝島社でトートバッグを付録とした▶前回研究しましたSweet(スウィート)付録の「スヌーピーデザイン肩掛けビッグバッグ」より100円お高い。
この差額分はランチトートバッグに保冷ポーチが加わったコストかもしれません。
ではこのコスト分が相応か実際に付録のトートバッグを観察してみましょう!
┃付録トートバッグのスペック確認
誌面を探してみますと早速、目次ページの対向にドン!っと1ページ分たっぷりと掲載されていました。
広告費的に¥1,700,000の場所ですね!
▶前回研究しましたSweet(スウィート)付録の「スヌーピーデザイン肩掛けビッグバッグ」ではほぼ解説無しだったのですが、こちらのSPRiNGではしっかりPRと説明がされています。
これはやっぱり発行部数、売れ行きの違いなのですかね?
大人の事情を感じるのがとても面白いなーと思っていまいます。
もちろん! 編集の方やリーダーの方の考え方の違いでもあると思うのですが、こうして付録のトートバッグという切り口で雑誌やファッション誌を比べてみると、何か見えてくるものが確実にあります。
では紹介内容を見てみましょう。
キャッチは「毎日のお弁当やレジャーにぴったりのサイズ感」
miffyのランチトート&保冷保温ポーチ
これからの季節に大活躍する、サイズ感がちょうどいいランチトートと巾着型保冷保温ポーチの2点セット。
モノトーンで大人っぽいデザインのミッフィーが、お洒落な仕上がりです。
レジャーやアウトドアを楽しめる季節です!
また、新生活が始まり、お弁当ライフに挑戦しようと考えている人も多いのでは?
そんなシーンにぴったりのサイズ感がうれしいランチトートと巾着型保冷ポーチの2点セット。
大人っぽいモノトーンデザインのミッフィーでお届け!
『使いやすさも抜群!』
マチが約10.5cmある巾着型保冷保温ポーチはお弁当やお惣菜の保存容器のIN!
500mlのペットボトルが縦にすっぽり入る高さが嬉しい巾着ポーチ。
お弁当も楽々入るサイズ感のトート。おでかけバッグとしても活躍!
と、プロの方が書いている紹介文章がとっても参考になります。
表紙では「セットで使える!miffy『お弁当の持ち運びに!』ランチトート&保冷保温ポーチ
サイズ(約)[トートバッグ]高さ19×幅31×マチ11.5cm [保冷保温ポーチ]高さ24×幅27×マチ10.5cm
POINT1 モノトーンで使いやすいトートは単体でも使える!
POINT2 保冷保温ポーチは500mLペットボトルがスッポリ入る!
┃ランチトートに保冷ポーチがぴったり入る
さすがだなーという第一印象。
そのままお店でトートバッグだけで売っていそうなクオリティーです。
ランチトートバッグに保冷巾着がすっぽり入りますのが可愛いですし、ミッフィーの印刷も可愛い。
これが店頭で1000円で売ってたら即買いですね!
本屋さんで1090円でももちろん即買いレベルです。
こんや人気で有名キャラクターがプリントされたランチトートでぴったりサイズの保冷巾着まで付いているなんて、普通1000円では買えません。
雑誌の広告主様、スポンサー様、読者の皆様ありがとう(^^)
外側のランチトートバッグ
バッグの生地は恐らくコットン100%ではなくて、ポリ混合のコットン風かと思います。
詳細に触ってみますと、手触りでポリ感を感じますのと、光にあてるとギラつく光沢感があるためです。
コストを抑えますのに仕方がないのでしょうが、やはりコットン100%の優しい手触りと満足感が無いのは残念。
生地はキャンバス生地ですがしっかりしている中にも薄い感覚があり、10オンスも無いようで、光にかざしますとかなり透けてしまいます。
ランチトートバッグの中に収納できます保冷巾着の表面は明らかにポリ100%
テカテカとして表面の生地感と、ツルツルとした手触りです。
全面にmiffyの文字とキャラクターが印刷されていて可愛らしい巾着になっています。
┃トート中央に印刷されたmiffyを詳細に観察
miffyキャラクターの印刷をよく見てみると
写真でもわかる程度に少し変わった印刷に見ますね。
撮影した写真だとまるで刺繍されているようにも見えてしまいますが、刺繍ではなく印刷がされています。
シルクスクリーンプリントだろうと詳細に見てみるのですが、観察すればするほどに不思議な感じです。
miffyが白色で印刷されていますが、その白色の周りに黒色の縁取りが見えます。
まさかの熱転写シートプリントかと思ったのですが、まさかですよね、そんなコストのかかる事をするとは思えないですし、メリットも必要性も感じません。
これは何か事情があって、先に一度黒色をシルクスクリーン印刷して、その上に白色でシルク印刷したのかな?と仮説をたてました。
バッグの色が黒色なので、白色の線のプリントがうまくのらなかったのかもしれません。
それともポリ混合のバッグ生地と相性が悪いのか?
または、先程光が透けると言ったように、生地の密度が薄いので白色の印刷だけではうまく印刷がのらないのかもしれません。
とにかくプリントには少し苦労されているように感じます。
ただ、印刷部分をより詳細にクローズアップで確認してみると、それでも白色の所々に背景が透けて黒っぽい部分が見えぶさいくですね、、、
それも刺繍っぽく見えた原因の一つでもあります。
そして白色の印刷部分を爪で擦ってみると白い粉が出てきてはげてきました。
どれだけ印刷ののりが悪いのでしょう?
シルクスクリーンプリントはそう簡単に剥がれたりするものじゃないのですが、これは驚きの事例となりました。
トートバッグのサイド面 |
トートバッグの底面 |
ランチトートバッグのサイド面と底面を観察
船底マチが付いた作りになっていまして、マチ幅は公称値11.5cmで、手元にある実物のバッグのマチを計測してみると12cmでした。
バッグ幅は公称値31cmのところ、実物計測では30.5cm。
マチを広げて実際に使用する立方体的な状態ですと、バッグ幅は19cmです。
バッグ縦幅の公称値は19cmですが、実測値は18.3cmとブレ幅大きめのようです。
バッグ底面の真ん中に縫い目があるのが面白い作りかと思います。
オリジナルトートバッグ界隈ですとトートの底面は通常袋状になっていて縫い目は無いのですが、バッグの一番強度が必要であろう底面の真ん中に縫い目がある作りがとても不思議です。
バッグの開口部 |
保冷巾着を入れたところ |
ランチトートバッグの開口部
トートバッグの開口部は船底マチ幅部分を広げると約19cm×バッグ幅約30cmの立体容量があり、普通サイズのお弁当箱などもスッポリと収納できそうな大きさです。
付属している保冷巾着袋に物が入っている状態でもジャストサイズで収納できるようになっています。
オリジナルトートバッグ界隈で定番人気ランチトート▶キャンバストート(S)と比較すると、ほぼほぼ同じ寸法で、持ち手はトートSが25mmに対して、こちらは30mm。持ち手の長さはトートSが29cmに対して、こちらは28cmでした。
ちなみに付属の保冷巾着は▶キャンバストート(S)にもすっぽりジャストに収納可能です。
持ちての縫い付け処理 |
内側の縫製部分 |
付録バッグ定番の縫い方
トートバッグを裏返して縫製の様子や作りを観察してみました。
このバッグも雑誌の付録特有の作りになっていまして、更に悪い事に▶前回研究しましたSweet(スウィート)付録の「スヌーピーデザイン肩掛けビッグバッグ」と同じ、縫い目をビニール素材と合わせ縫いしている点。
悪いというのは私個人の感想ではありまして、バッグの堅牢性やコストダウンを考えると良い事なのかもしれませんが、何度も繰り返しますように、エコバッグとしての存在にビニールが入り込んでくるのがどうも不釣り合いな気がします。
まー今回の「miffyランチトート&保冷保温ポーチ」ではエコバッグとは一言もうたっていませんので、あくまでトートバッグという事でかまわないわけではあります。
バッグ内側のタグ表 |
バッグ内側のタグ裏 |
ランチトートバッグの内側にタグが取り付けされていました。
片面は「TAKARAJIMASHA」の表記
もう片面はキャラクターのコピーライトです。
トートの外側にはタグ類はありませんでした。
┃保冷保温巾着の観察
ぱっと一目見た瞬間からポリエステル感のある光沢とツルツルとした手触りのある巾着袋となっています。
使われている布全体にmiffyのキャラクターとネームがあしらわれていて、これはとても可愛い印象を与えています。
念のため匂いを嗅いでみましたが、石油製品として心配されるような匂いは無く安心いたしました。
手に持ってみるととても軽くて驚きます。
では保冷保温巾着ポーチを詳細に観察してみましょう。
保冷保温巾着ポーチの開口部 |
巾着ポーチの底面部分 |
保冷保温巾着ポーチの外側を観察
口元は紐でキュッと縛って閉じる事ができる巾着型です。
開口部から中を覗くとアルミ蒸着の素材がギラギラと貼られているのが分かります。
巾着ポーチ底面は、こちらも底面の真ん中で縫い合わせた作りになっていますが、中のアルミ部分はそうではなく、袋状になっていますね!
巾着として定番の人気タイプと比べると、ガゼットマチのある▶オーガニックコットンガゼット巾着(L)と近いです。
巾着ポーチ内側のタグ表 |
巾着ポーチ内側のタグ裏 |
保冷保温巾着ポーチ内側のタグ
ランチトートの内側タグと同じく、片面は「TAKARAJIMASHA」の表記
もう片面はキャラクターのコピーライトです。
色は黒色で引き締まったかっこいいタグですが、ビニール素材のタグです。
┃石油感満載の素材で作られた保冷保温ポーチでした
巾着ポーチを裏返して紐口部分を詳細に観察してみますと、糸処理が少し荒いようです。
やはり巾着の生地の縫い合わせ部分はビニールをあてとして縫い合わせてあります。
紐の部分もポリ素材ですね。
繋ぎ合わせの素材は?
巾着ポーチの生地部分と、保冷保温用のアルミ材の間にシルバーの布が存在しました。
巾着袋という性質上、口元をキュッと絞りますから口元周辺はある程度柔らかい素材である必要があるため、アルミ材は口元までには無く、このシルバーの布があるものと思われます。
さてこのシルバー色の布ですが、もしかして保冷や保温機能のある布なのでしょうか?
色からは機能性のある塗料が塗られているよう感じされますが、そもそもはたして、巾着袋の形状って保冷や保温に向いているのでしょうか?
口元をしっかりキュッとしばっても、冷気や暖かさがかなり消失するように思えてなりません。
お洒落は我慢、可愛さは機能性の低下というかわかりませんが、可愛さお洒落さ優先の場合もあると思います。
保冷と保温の機能性からすれば、こちらの▶キャンバス保冷トート(S)などかなりオススメです。
サイズやシルエットは、ランチトートバッグとほぼほぼ一緒で、口元はチャックでしっかり閉められます。
巾着トートのmiffyがプリントされた可愛い生地と、巾着トート裏側の素材は異なりますので、エコバッグとしては2重構造になっていて、とても凝った作りになっています。
┃このエコバッグのサイズと使い勝手について
保冷、保温の機能性のあるエコバッグですが、やはり可愛さ第一ですね!
実際、ランチトートバッグから巾着ポーチが見えてる姿は素直に可愛らしいです。
このような可愛さのあるオールコットン製のトートバッグセットでエコ性能の高いオリジナル作成用のラインアップができるといいですね!
最後に環境性能をまとめてみましょう!
┃エコ性能・SDGs性能のまとめ
エコマーク | × |
---|---|
無漂白 | × |
フェアトレード品 | × |
コットン100% | × |
オーガニックコットン | × |
リサイクルコットン(再生コットン) | × |
※バッグの環境性能的には完全にファッションよりで、エコ性能・SDGs性能的にオール×でした。
┃今回ご紹介の付録エコバッグと類似するオススメトートです
キャンバストート(S) |
キャンバス保冷トート(S) |
---|---|
保冷トート | |
116円 | 336円 |
キャンバストート(S) |
キャンバス保冷トート(S) ナイトブラック |
---|---|
保冷トート | |
168円 | 374円 |
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責任著作:ディアース・マスター 大倉 オリジナルエコバッグ・オリジナルトートバッグに取組み20年☆彡 コーヒー好き キャンプ好きです |
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